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JTAG
テス卜モードと命令
JTAGテストには、ノーマルモードとテストモードの二つの動作モードがある。
ノーマルモードのテストは、デバイスの動作に影響を与えない。そのため、デバイスのピンを通過するデータを、デバイスの動作に影響を与えずに、任意のタイミングでバウンダリスキャンレジスタヘ取り込むことができる。
取り込んだデータは、何回かシフトしてTDO信号ピンから出力し、ホストのJTAGコントローラで受け取って解析することになる。これにより、デバイスの動作状態の良否を観測できる。
一方のテストモードでは、デバイスの内部ロジックをデバイスピンから分離してテストする。そのため、物理的エレメントの検証を行うことができる。つまり、内部ロジックは、デバイス外部との入/出力が本質的にできなくなり、バウンダリスキャンレジスタからのみテスト信号だけを与えることが可能となる。TAPコントローラに与える命令には、
表3に示すように、パブリック命令とプライベート命令の2種類がある。パブリック命令は、その実行内容が規定されている命令で、三つの必須命令と、概要のみが記述されていて実装していなくてもかまわないオプション命令とがある。また、必須命令についてはバイナリコードまでが示されている。
〔
表3〕TAPコントローラの命令|
TAP命令の種類 |
機 能 |
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パブリック命令 |
必須命令 |
EXTEST |
デバイスの物理的接続をチェックする。 |
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BYPASS |
デバイス内のシフトをバイバスする。 |
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SAMPLE/PRELOAD |
指定した時点でのデータの取り込み/指定データパターンの設定 |
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オプション命令 |
INTEST |
デバイス内部のロジックをテストする。 |
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RUNBIST |
デバイスの内蔵するBIST(Built-in Self Test)機能を実行する。 |
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IDCODE |
デバイス識別コードを確認する。 |
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USERCODE |
ユーザープログラマブルな識別コードを確認する。 |
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プライベート命令 |
(メーカー独自) |
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表3
に示した各命令の概要を順に説明する。●EXTEST(External Test)命令
デバイスと外部ロジックとの接続の確認や、外部ロジックのテストを行うための必須命令である。EXTEST命令の取り扱い対象は、バウンダリスキャンレジスタからデバイスの外側の範囲であり、デバイス内部のロジックには影響を与えない。
デバイス側からの出カデータは、あらかじめPRELOAD命令によって、バウンダリスキャンレジスタにセットしておく必要がある。また、デバイスが入力したデータは、バウンダリスキャンレジスタの入力セルによりサンプリングされ、デバイスの内部ロジックヘは渡らない。
図8(a)は、二つのJTAG対応デバイス間の接続状態をテストする場合を示している。これにより、プリントパターンの断線やショートを、デバイス内のボンディングワイヤの断線を含めてテストすることができる。また、
図8(b)は、従来のデバイスを含んだ場合を示している。従来デバイスの正常動作が真理値表などによってわかっていれば、それらの機能をも含めたテストが可能である。
〔図8〕EXTEST命令の実施例出カセル入カセルテスト対象範囲
●BYPASS命令
TDI信号とTDO信号の間に1ビットのバイパスレジスタを挿入し、バウンダリスキャンレジスタをバイパスし、シフト動作時のシリアル経路を最短にするための必須命令である(
図9)。●SAMPLE/PRELOAD命令
デバイスおよび外部ロジックに影響を与えることなく、デバイスの入出カデータをサンプリングしたり(SAMPLE機能)、セットする(PRELOAD機能)ための必須命令である。TAPコントローラのステートによって、どちらの機能として働くかを決定する。
●INTEST(Internal Test)命令
テストモードで、デバイス内部のロジックをテストするためのオプション命令である。この命令は、デバイス(プロセッサなど)をシングルステップ動作させてテストする(
図10)。この命令を利用して、ICE(インサーキットエミュレータ)と同等の機能を実現させたツールが登場している。●RUNBIST(Run Built-In Self Test)命令
デバイス白身が内蔵する自己診断を実行させるオプション命令である。この命命を用いると、複雑なテストデータの記述を必要とせず、またINTEST命令のようにシングルステップモードでの実行を必要としない。

〔図9〕BYPASS命令の実施例 〔図10〕INTEST命令による内部ロジックのテスト例
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更新日:'97/11/08 M.tanaka